投票率が低いのはなぜか

押しかけ評論 Vol.14 <投票率が低いのはなぜか>


 「マニフェスト」選挙が終わりましたが、投票に行かれましたか?投票率小選挙区)は、59.86%で、有権者の10人に4人は投票していない結果となりました。
 納税者の「権利」である選挙権(=投票権)を行使せずに、景気が悪いのは政府のせいだ、社会福祉の低下はけしからん、消費税率云々・・・など文句を言うのは、寝言同然。有権者の意識が低ければ、立候補者の意識が低くても当然。
 政策はおろか自らの政治姿勢も明示できず、「凸凹です。あと一歩です。最後の最後まで、よろしくお願いします。」と(冷静に聞くと意味不明・・・)連呼することが選挙活動の中心となり、自らの政治姿勢、政策、日本の将来像をかみくだいて説明するような小規模集会を繰り返し開催したなどという話は、少なくとも東京11区では聞いたことがありません。

 どうすれば投票率を上げることが出来るか、という話がありますが、本末転倒だと思います。義務投票・記名投票にしたとしても有効性はないでしょう。
総論・各論を揃えた状態での政策論争を行う選挙となれば、有権者も「考え」「選択する」気になるのではないでしょうか?今回の選挙ではマニフェストという名前の政権公約らしきものが出されましたが、各論を通り越して枝葉末節の話ばかりで総論がないと感じました。
 今回の選挙のようなイメージ先行(というかイメージで訴える)スタイルはポピュリズム政治を志向しているとしか思えず、危険性を感じます。

 10年以上前になりますが、業績の良い企業はトップの目的意識=経営指針が明確であることを定性分析で確認したことがあります。(この時は多変量解析で無意味なことをするなとクレームがつきました・・・)

 何を目指して内政・外交を行って行くのか、日本の国家目標を明示し、日本の将来像を描いて見せる政治家の登場が待たれます。