青色LEDを売った人はどうなる?

押しかけ評論 Vol.19 <青色LEDを売った人はどうなる?>

 日亜化学の青色LED訴訟の控訴審が始まりました。

 報道を見聞きする限りこれまで検証されていないことがあります。製造工程の設計、改善、販売活動の寄与が語られるべきではないでしょうか?
 製造ラインの設計、製造、メンテ、改善による生産効率の向上、そして「売る」活動は誰がしたのでしょうか?そしてそれに携わった人たちへの報酬はどう考えるのでしょうか?

 日亜化学がライセンス供与をはじめたのはこの2,3年のようですから、基本的には自社製造であることを考慮すると、いくら素晴らしい製品を開発しても、それを自社の商用ラインで製造し、売るという活動があってこそ会社に利益をもたらしたわけで、日亜化学側も中村氏側もこの点についてどう考えているのか議論をしてほしいところです。

 開発、製造、販売のすべてが機能して初めて「モノ」は世に出るのではないでしょうか?

 それから、この訴訟(一審)において、技術者に対する日本企業の評価・報酬が決して高いものではないことが明らかになり、各社の研究・技術者に対する報酬の引き上げの契機になったのは、大変良いことであったと思います。