70%の値上げ!

 今朝の日経新聞に「鉄鉱石、7割値上げ」という見出しがありましたが、7割値上げとは尋常な数字ではありません。理由について書いてなかったため、ちょっと聞いてみました。

 原因は中国における粗鋼生産の増大で鉄鉱石需要が急拡大していること、そして鉄鉱石メジャー3社が足元を見て価格を吊り上げていることの相乗効果のようです。
 鉄鉱石は、ブラジルの「リオドセ」、オーストラリア・イギリスの「BHPビリトン」と「リオ・ティント」という鉄鉱石3大メジャーが全世界供給量の約80%をコントロールしており、石油よりも寡占度の高い商品です。

 露天掘りをしている鉄鉱石ですが、不足したからといって増産は簡単にはできません。鉄鉱石鉱山の開発には、鉱山だけでなく、鉄道・港湾などの設備も必要なため、完成するには数年単位の時間がかかります。
 そこへ96年に日本の粗鋼生産を追い抜き世界最大の鉄鋼生産国となった中国が前年比20%というペースで粗鋼生産を伸ばしているため、鉄鉱石の需要はうなぎのぼりという訳です。(ちなみに中国の鉄鋼生産は世界生産シェアの2割です)

 素材の値上げにより、自動車、電機、造船は値上げ(音を上げる?)をせざるを得ないようです。。。