この携帯は落し物です

押しかけ評論 Vol.10 <この携帯は落し物です>

 前回に続いて携帯電話の話題です。

 ドコモAOLが待ち受けiアプリ対応機種で「紛失通知機能」というサービスを始めたそうです。パソコンからのメール操作用ウェブサイト“My AOLi”で紛失届けをすると、自動的にメール管理サーバーから携帯電話側に「この携帯は落し物です。速やかに届け出てください」といったメッセージが転送され、携帯の画面にメッセージが表示されるというものだそうです。
 「だそうです」と書いているのは実際に見たことがないためです。(私はDDI PocketPHS)ユーザーですので)

 さて、携帯を拾ったとしてどうされますか?届け出る、放置する、使いまくる、といった選択肢がありますが、『落し物である』ということは一目瞭然であり、「この携帯は落し物です」と表示することがどれほどの役に立つのか?という気がします。

 私があっても良いと考えるサービスは、落とした携帯・PHSを外部からロックし、更には電話機内のデータ(電話番号帳、メール、録音メモ等)を消去するものです。業務用のノートPCの中にはHDにパスワードがあったりしますが、携帯・PHSには通信機能があるわけですから、紛失時にプロバイダーに届け出た段階で回線を不通にするのに加えて、外部からの通信で電話機の機能をロックし、更には本体が見つからず、諦める場合には内部に蓄積されたデータを消去する(贅沢を言えばプロバイダーが内部データを吸い出し、ユーザー用に確保した後に)というものです。
 業務で広範囲に使用されている昨今、情報セキュリティーを真面目に考えるなら、特に法人向けにこの機能はあっても良いと思いますが、いかがでしょうか。

 VodafoneがGlobal Standardの名称で海外用のGSM電話回線の販売を始め、ドコモはFOMAのSIMカードを使用したローミング(WorldWing)を始めましたので、海外で主流のGSM電話(機)に触れる機会が増えてくると思います。ご利用の際に日本の携帯・PHSの多様なサービス内容を見つめ直してはいかがでしょうか?

 東電の原発が徐々に稼動を始めてはおりますが、『節電』をお忘れなく。